以太以外

蒼褪めた巨漢は笑う水澄んで 以太

岡野大嗣『たやすなさい』書肆侃侃房

出張が重なると転勤すると聞いた日、岡野大嗣『たやすなさい』書肆侃侃房を読む。〈パーカーの絵文字をさがすパーカーがとどいてうれしい気持ちのために/岡野大嗣〉パーカーは詩人の戦闘服、〈ここからの坂はなだらで夕映えてムヒで涼しい首すじだった/岡野大嗣〉皮膚感覚に定着された夕刻、〈人間はしっぽがないから焼きたてのパン屋でトングをかちかち鳴らす/岡野大嗣〉所在なげな動作の人間版と猫版と。

降っている桜のなかへ手を伸ばしドライブスルーの会計終える 岡野大嗣