以太以外

空の色尽きて一月一日に/以太

所以262

  • 〈太陽錠剤 ふしぎと青い地下室に閉じ込められていた頃のこと/丸田洋渡〉(『これからの友情』ナナロク社)夜の隠喩として。
  • 〈水になったピアノを弾いて少しずつ元のピアノに戻してあげる/丸田洋渡〉(『これからの友情』ナナロク社)逆塚本邦雄
  • 〈ハンカチの鳥の刺繍を避けながら白い布地で涙を拭いた/丸田洋渡〉(『これからの友情』ナナロク社)痛いからね
  • 〈成長が老いに転じていくところ 蜜柑畑の素敵な勾配/丸田洋渡〉(『これからの友情』ナナロク社)息切れしながら
  • 〈花びらが教室内に入ったら掃かれて終わるから閉めた窓/丸田洋渡〉(『これからの友情』ナナロク社)扱い方が悲しくて
  • 〈ふと 自分の気配がして振り返る 玄関が岬になっている/丸田洋渡〉(『これからの友情』ナナロク社)すぐそこに境界がある
  • 〈降ろしたあとやっぱり降ろすんじゃなかったってバスにさえ思っていて欲しい。/丸田洋渡〉(『これからの友情』ナナロク社)句点がある。生きている価値を、重みを感じたいから。
  • 枝状分岐宇端末点
  • sendika.org、労働者のためのウェブサイト(トルコ語
  • 制度化された差別ではなく、人類が生きのびる上で必要な本質的な「差別」、人類を動物に含むという前提での「差別」を擁立しなければならない、というのが二人のとりあえずの結論だった。(村上龍『愛と幻想のファシズム(上)』講談社文庫)
  • Zohran Kwame Mamdaniزهران ممداني
  • Bilim insanları, Tyrannosaurus rex’in bilinen en yakın atasını buldu. Yeni tür Khankhuuluu, dinozorların evriminde eksik halkayı tamamlıyor.(Tyrannosaurus’un Atası Keşfedildi: Khankhuuluu
  • 「影響力のある人」が存在するためには無思考でロボットのような影響をそのまま受ける人が必要だ。
  • 能動意志の無限後退
  • 京都から西には徳川の譜代大名を置かないのが関ヶ原合戦後からの一貫した領地配置の原則であったが、(家康はなぜ「豊臣との共存」から「大坂の陣」へと方針を急転換したのか?――近世史の第一人者が注目する「駿府城火災事件」)
  • 名誉毀損罪と侮辱罪を併せて言論罪と呼ぶ。
  • 「人が死んでいるんだよ」は便利な言葉、言論と死に因果関係があったかのように演出できる。
  • 言論罪や性犯罪は広義の政治犯を出しやすい。
  • 我々は意志は力では生きていない。脳と環境の相互作用によって、自動的に体を動かされ、全て事前に決まっているプログラム通りに反射を繰り返しているだけだ。意志で作っているように見えても、全ての行動は環境からの刺激に対する、反射なのである。(妹尾武治『未来は、決まっており、自分の意志など存在しない。』光文社新書)
  • 心理学的決定論
  • 小児性愛は、脳の個性であり、同性愛、異性愛と同列に語ることができる可能性がある。(妹尾武治『未来は、決まっており、自分の意志など存在しない。』光文社新書)
  • つまり小児性愛とは外側前頭前皮質と海馬の活動レベルの有意の低さ
  • 人民日報は6日の論評で、人民という言葉は「公的性格と深い政治的含意を持つ。特定の社会的情緒と公共の利益を体現するものだ」と指摘。この言葉を「冒涜(ぼうとく)してはならず、誤用も許されない」と付け加えた。(中国の「人民珈琲館」、人民日報に批判され謝罪 名称変更を発表
  • 意識とは情報であり、生命とはその情報を増やすために配置された「なにがしか」(存在)である。(妹尾武治『未来は、決まっており、自分の意志など存在しない。』光文社新書)
  • 世界の本質は情報説
これからの友情

これからの友情

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対中いずみ『蘆花』ふらんす堂

〈門弟の一人に大き螢かな/対中いずみ〉誰でも弟子をとる覚悟とも。〈ぶらんこの鎖ごと抱きしめられて/対中いずみ〉痛いくらいに。〈汗の子の水槽に手をはりつけて/対中いずみ〉ピタッという音が聴こえそう。〈虹もまたこの波音が聴きたくて/対中いずみ〉と〈と申しましても白鷺がゐまして/対中いずみ〉は言い差しの妙がある。〈蛇穴を出でて泪の溜まりたる/対中いずみ〉生物の生理を情念として読み取る。

古すぎてさはれぬピアノ蘆の花 対中いずみ

所以261

  • しかし地理的な位置にかかわらず、一九九〇年代における社会的なものへの芸術の指向性――その顕著な特徴は、芸術の物的対象、アーティスト、そして鑑賞者の間に横たわる旧来の関係を打開しようという、共有された一連の欲求である。(クレア・ビショップ、大森俊克訳『人工地獄』フィルムアート社)
  • つまるところ、アーティストは物的対象の創造主たる個人というより、むしろ状況の協働の試行者や実践主体とみなされるのだ。(クレア・ビショップ、大森俊克訳『人工地獄』フィルムアート社)
  • アートプロジェクトの批評・語りは批評家や研究者ではなくキュレーターの手に委ねられつつある。
  • この研究の重要なモチベーションとなったのは、こうしたキュレーターたちの語りにおいて、批評的な客観性が排されていることへの私の失望であった。(クレア・ビショップ、大森俊克訳『人工地獄』フィルムアート社)
  • Everyone is an artist. (Joseph Beuys ヨーゼフ・ボイス)
  • 芸術と創造性
  • 芸術の選民的な営為は、創造性の議論を介して民主化されるというわけだが、けれども今日その行く手にあるのはヨーゼフ・ボイスではなく、むしろビジネスなのだ。(クレア・ビショップ、大森俊克訳『人工地獄』フィルムアート社)
  • アーティストは、創造性を引き出すためにプロジェクトを行なう。そして、そうしたアーティストによるヒエラルキーの解体という主張は、社会的包摂とクリエイティブな都市という、繰り返される一対の信条に向けた政府の文化政策と、結局は似た意味合いを含むことになる。(クレア・ビショップ、大森俊克訳『人工地獄』フィルムアート社)
  • 芸術の価値判断が「証明可能な結果を重んじる政府の芸術政策と似たり寄ったりとなる。」(クレア・ビショップ、大森俊克訳『人工地獄』フィルムアート社)
  • oda projesi, archive三人の女性アーティスト、ガラタ地区の三部屋
  • oda projesiの自らの表現の裁定基準は「審美的考察というより、活力と持続性のある関係が成功の指標となる」(クレア・ビショップ、大森俊克訳『人工地獄』フィルムアート社)
  • あたらしい関係を構築・再生するための手立てとしての芸術
  • Atatürk “Yarın Cumhuriyet ilan edeceğiz”
  • cezve、トルココーヒーのコーヒーポット、إبريق
  • Kardıraçトルコ語の雑誌
  • Ya sistemin içinde muhalif iseniz doğrudan Saray hizmetlisi olacaksınız ya da sistem içinde muhalif olmak gibi tutumları terk edip, sisteme karşı muhalif olacaksınız. Bu sizin, işçi sınıfından, devrimden yana atacağınız ilk ciddi adım olur.("Dilenmek” değil direnmek, “sistem içi” muhalif olmak değil sisteme muhalif olmak
  • Dilenerek değil, direnerek yaşamak./Sistem içi değil, sisteme karşı mücadele etmek.("Dilenmek” değil direnmek, “sistem içi” muhalif olmak değil sisteme muhalif olmak
  • システム内でではなくシステムに対して闘う。
  • Saray Rejimi 宮殿政権
  • 文化行政組織が中立でありたいのはわかるけれど、その中立はもはやクリエイターのなかの中立になっていないか? 市民を含めた中立ではダメなのか?
  • 第8回浜松「私の詩」コンクール
  • これは俺の経験から来てるんだけど、すごい奴っていうのはそいつに何か例えば才能みたいなのがぺたっとくっついているんじゃなくて、何か欠けてる場合の方が多いんだ。(村上龍『愛と幻想のファシズム(上)』講談社文庫) 
  • The FLAG PROJECT浜松市
  • Turgut Uyar "Seni seviyorum ama bu bende kalacak. Çünkü sen de diğerleri gibi sevgiyi ziyan ediyorsun."
  • トロツキーは続けて、イタリアのファシズムロシア革命の施策上の相似性を指摘した。双方の違いはといえば、「我々は革命に踏み出し、いっぽうで未来派はそれに陥る」(クレア・ビショップ、大森俊克訳『人工地獄』フィルムアート社)
  • むしろブルトンはこう示唆した――観者は、芸術表現と彼らの生活との間に連続性を発見すべきだと。しかるに「街頭に繰り出すこと」は、芸術と生のより近い関係を築く手立てとなるのである。(クレア・ビショップ、大森俊克訳『人工地獄』フィルムアート社)
  • ドゥボールの考えでは、批評を介した文化的実践によっては、あらたな形式が創出されることはない。その代わりに、転用――既存する表象内容を転覆させるための、既存イメージの破壊分子的な横領行為――というシチュアシオニストの技倆を介して、「文化表現の常套手段」が利用されることになる。(クレア・ビショップ、大森俊克訳『人工地獄』フィルムアート社)
  • ドゥボール固執したのは、あらゆる類の批評は筋道の通った主張というかたちをとってはならないということだ。彼は、文化に対する構造主義的な見方や、先行する方法論を超えた熟達を主張するあらゆる批評言語に強く反対した。(クレア・ビショップ、大森俊克訳『人工地獄』フィルムアート社)
  • 誰もがあらゆる人々に向けて意見を発信できる世界にあって、私たちが直面しているのは大衆への権限付与ではなく、陳腐化したエゴの垂れ流しである。スペクタクルへの抵抗どころではなく、参加はいまやスペクタクルと完全に一体化しているのだ。(クレア・ビショップ、大森俊克訳『人工地獄』フィルムアート社)
  • 文化は市民のコントロールCitizen controlによるものの範疇にある。
  • 「参加の梯子」の最上段が「市民のコントロール」で終わることは、ここであらためて言及すべき点である。社会的変化が達成されるということはつまり、ある時点で芸術が別の組織へと明け渡されねばならないということなのだ。(クレア・ビショップ、大森俊克訳『人工地獄』フィルムアート社)
  • FORMER WEST
  • 〈宇宙に占める短歌の割合 玄関の向こうに知らない人が来ている/丸田洋渡〉(『これからの友情』ナナロク社)宇宙と短歌の交換条件とは?
  • 〈爆撃のかなしいメロディ 想像のピアノを想像の指で弾いた/丸田洋渡〉(『これからの友情』ナナロク社)音と音との闘い
  • 〈聴診器からパーティーが聴こえたら医者が言わなければならぬこと/丸田洋渡〉(『これからの友情』ナナロク社)「残念ながらveganです」
  • 〈素敵な眼科で眼を診てもらう自分では自分を止められなくなったから/丸田洋渡〉(『これからの友情』ナナロク社)自のなかには目がある。
  • Reichsrabbiner(帝国ラビ)
  • 〈駒のない将棋のような戦争は将棋盤を傷つけて終わった/丸田洋渡〉(『これからの友情』ナナロク社)自のなかには目がある。
  • 〈カーテンの風の初めはなまぬるく帝政のように膨張した/丸田洋渡〉(『これからの友情』ナナロク社)ローマ帝国とか。
  •  

 

 

 

片山由美子『水柿』ふらんす堂

〈ポケットの中の銀貨の凍りつく/片山由美子〉布に覆われた、皮膚に近い、凍らないはずの銀貨も凍る、それほどの寒さということ。〈城濠を埋めつくしたる荻の声/片山由美子〉こういう句にときどきハッとさせられる。〈無花果に雨のにほひの残りをり/片山由美子〉雨の匂いに注目した着鼻点のよさ。〈すぐ分かる人の声より初電話/片山由美子〉これは昭和の電話感覚だ。〈覚えある声の近づく朧かな/片山由美子〉こちらの声はすでにもうこの世にないかも。〈帰省して一冊の本持ち帰り/片山由美子〉幼い時に読んだ本をもう一度読みたいときが人にはある。〈駅前のどこもよく似て冬の雨/片山由美子〉風景や没場所性についての句だろう。〈映るもの映さぬまでに水澄めり/片山由美子〉逆説的な形容のおもしろさ。

 

板倉ケンタ『一花一虫』ふらんす堂

〈臘梅を悪い薬のやうに嗅ぐ/板倉ケンタ〉顔をしかめたりして。〈はだれ野やあれはバブルの頃の文字/板倉ケンタ〉甘愁の句、雪舞う郊外、遠いラブホテルの景だろう。〈七人が水着に変はる昼の樹下/板倉ケンタ〉下に水着を着ていたのかな。〈咲かされてゐるパンジーの寒い丘/板倉ケンタ〉「咲かされてゐる」の人工感が丘を寒からしめている。〈気化するガソリン夏蝶がその匂ひ/板倉ケンタ〉俳句は新味をうみだすものとしたら、この句がその新味。〈武蔵野の昼の寒さよ檸檬の樹/板倉ケンタ〉漢字のたたずまいがようござんす。〈覚えなき電波を拾ふ石蕗の花/板倉ケンタ〉石蕗の茎がながいとアンテナっぽい。〈花葡萄悪食の山羊なれば売る/板倉ケンタ〉雑草除去用の山羊が野菜を食べるときもある。〈温室をでてみんなみの疲れかな/板倉ケンタ〉軽い、ぬめっとした倦怠感だろう。〈北風は日能研の崖に吹く/板倉ケンタ〉受験戦争の厳しさや過酷さなんてことを「崖」に落ちてゆく北風に思うのか。〈幽霊がピアノの部屋に充ちてゐる/板倉ケンタ〉鳴るはずの音がない、それが欠如を際立たせ、この世ならざるものを手招きする。

あやめにも弱き雨ふる郵便夫 板倉ケンタ

所以260

  • Arkeofili、考古学マニアのサイト(トルコ語
  • Komün、トルコ政府からブロックされている革命サイト(トルコ語
  • 創作や芸術を商売にしている人はそれをやり続けないといけないけれど、商売ではなく趣味でやっている人はいつでもやめられる。だから趣味でやっている人の方がおもしろいのはあたりまえ
  • 9. Noi vogliamo glorificare la guerra — sola igiene del mondo — il militarismo, il patriottismo, il gesto distruttore dei libertarî, le belle idee per cui si muore e il disprezzo della donna.(MARINETTI. Fondazione e Manifesto del futurismo.
  • 多摩川を汽車で渡るや梨の花/正岡子規〉詩歌が速度を獲得する。
  • スピノザ『神学政治論』における聖書の文献学的解釈
  • 明治の思想家たちは徳川の儒教社会からの脱却を図ったのだと考えると、事の半分しか見えない。彼らはたしかに封建社会からの脱却を図りはしたが、それと並行して新しく擬似儒教的な中央集権国家をつくりあげようともしたのである。(小倉紀蔵朱子学化する日本近代』藤原書店
  • ネグリ-ハートの群知性swarm intelligence
  • 没場所性(placelessness)とは風景
  • 君不出令、則失其所以為君。臣不行君之令而致之民、則失其所以為臣。(韓愈「原道」)
  • 皇国臣民としての日本人が完全なる客体性であったというナイーブな見解は、アカデミックなレベルでは現在ほとんど払拭されていると見て良いだろう。(小倉紀蔵朱子学化する日本近代』藤原書店
  • 翼賛・輔弼の内面的意識
  • 東野:それで、「文化って、どうやったらできるのか?」と考えたんですけど、多分その答えは「いろんな人がやること」だと思うんです。ひとりの人がワーッと騒いでやり続けていても、それは文化にならない。たくさんの人々がやって、流行を超えて“普通”になったとき、その行為は初めて“文化”に近づいていく。「真似したい≒かっこいい」と思わせられること、実際に「真似できる≒難しくない」こと――文化を形成していく上では、この2つの要素が重要になると、僕らは考えています。古材を使うことが「かっこよくて難しくない」と思ってもらえれば、こちらが説教じみたことを言わなくても、勝手に真似して広まってくれるはずですから。(「「ReBuilding Center JAPAN」が創り出す、“難しくなくて、かっこいい”文化」、WORK MILL)
  • 文化盗用という言葉があるけれど文化は盗みやすいから文化
  • したがって中国も韓国も北朝鮮も、「日本がもし歴史の清算を本当にしてしまったら、自分たちの存立の基盤が崩壊する」という恐怖心を抱いている。(小倉紀蔵北朝鮮をどう認識すべきか —思想的考察からのアプローチ—
  • 東北アジア三国はいずれも、建国という起点が抗日・反日であるという点で、日本に全面的に依存しているという事情を十分に理解しなくてはならない。つまり国家の根幹が日本なしには成立しえないのである。(小倉紀蔵北朝鮮をどう認識すべきか —思想的考察からのアプローチ—
  • かつて吉見俊哉は名著『都市のドラマトゥルギー──東京・盛り場の社会史』の中で、都市論の方法論を次の四つに分けていた。①文学的アプローチ、②写真家などによる体験型のアプローチ、③建築家を主とする、記号論的アプローチ、④都市を祝祭の場として捉える社会史的なアプローチ、である★8。ここにいまや、Chim↑Pomによって(少なくとも)五つ目の都市論が加わったというわけである。つまり、アクティヴィスト的な振る舞いにより都市への直接的な介入を試み、そこで生じる変容を測定し、それをフィードバックさせながら、より発展させた方法論を求めるというアプローチだ。(「『道』を育てる」が意味すること──アーティストならではの新たな都市論
  • 普遍運動としての「大日本帝国」という〈理〉により教化された「臣民(subject)」として自覚的に国家に登録された日本人の多くが、〈主体性〉を担っていたのである。(小倉紀蔵朱子学化する日本近代』藤原書店
  • 主体型(同心円・主体性・理)・ネットワーク型(私の非中心性・私の散在性・私の非人間性)・無我型
  • 増大した孤立者たちの一部が、インターネットを通してナショナリズムの言説に接近するのは、自己の内部に向かっている同心円運動の力を逆回転させ、外側に、家族よりももっと外側の政権や国家や民族という円へと無媒介に拡大させたいという欲求なのであって、その意味できわめて切羽詰まった真摯な生存への運動だったのである。(小倉紀蔵朱子学化する日本近代』藤原書店
  • 「同心円なき〈主体化〉と〈序列化〉」という思想に完全に合致したのが、日本型インターネットだったのである。(小倉紀蔵朱子学化する日本近代』藤原書店
  • 過去との切断としてのイタリア未来派、意味との切断としてのチューリヒ・ダダ
  • 二〇世紀最大の出来事であったファシズムの思想的根拠はすでに見たような十九歳世紀フランスの「反理性」と「反個人」の思想家たちのうちにもとめられるのである。(塚原史『言葉のアヴァンギャルド講談社現代新書
  • マリネッティが『未来派ファシズム』(一九二四年)で述べているように、むしろ「ファシズム未来派から生まれ、未来派の諸原理によって育まれてきた」とさえ言えるのであって、未来派と政治とのかかわりは「未来派は芸術的・思想的運動であるが、国家のもっとも深刻な危機にさいしては政治的運動となる」という言葉に要約されている。(塚原史『言葉のアヴァンギャルド講談社現代新書
  • ソシュールによる言語の基本的性格「恣意性」「線状性」
  • とりわけファシズムは、じつは少数者の利害にすぎないものをあたかも全体の利害のように信じこませる共同的な幻想を、一時的にせよ創出することに成功する。多くの人びとが、みずからの意思でこの幻想のなかにとびこんでいった。(塚原史『言葉のアヴァンギャルド講談社現代新書
  • 人びとの言語活動のシニフィアンが「意味」の重さから再び自由になるのは、一九六八年五月のパリにはじまった世界的な規模での学生反乱の頃からだったのではないだろうか。(塚原史『言葉のアヴァンギャルド講談社現代新書
  • Grokipedia
  • 浜松クリエイター・ファシズムの功罪

所以259

所以258

所以257

 

所以256

  • 市民にローンを組ませる、借金をさせることは治安維持のひとつの手法、つまりなにかを所有したい欲望をかきたてる。
  • 雨傘革命の初期は警察官が群衆へ帽子を脱ぐ場面もあった。それがだんだん暴力をふるうようになり(「乱世備忘」)、やがてなりふり構わず発砲するようになる。(「時代革命」)
  • 市民的不服従
  • 番組では「時速165キロを出したことがないのは?」との問題で「大谷翔平」「佐々木朗希」「伊良部秀輝」「広末涼子」との選択肢が。正解は「伊良部秀輝」で、司会から「広末さんは、事故を起こした際、ジープ・グランドチェロキーで時速165キロを出していたと報じられています」との説明がされていた。(TBS『オールスター後夜祭』広末涼子めぐるクイズ出題を謝罪「題材として扱ったことは不適切」【全文】
  • 司会は高山一実である。
  • 占拠区に物資センター/物資配給センターが複数ある意味
  • Demokratik Moderniteトルコ語のジャーナル
  • 生存戦略または自己保存力conatusは美術の美の根拠である。
  • 人口の少ない古代では男性の筋肉や女体の優美さが美となった。
  • 人口過密地域では人口を減らす生存戦略としてのconatusを由来に頽廃美の観念が起こる。
  • Dorna Proteinテヘラン精肉店
  • ソ連・中国「集中的(集権的)スペクタクル」+合衆国「拡散的スペクタクル」=統合的スペクタクル
  • 秋尾敏「現代俳句の実相── 二十世紀俳句史を見直す ──WEB現代俳句2025年10月号、俳句の師系
  • 今も「人種や宗教などの壁がある」と指摘し、「壁のある世界で、壁のない世界の風景を生き生きと想像すると、現実になるかもしれない」と述べた。また、「このメッセージを香港の若者、今壁に立ち向かっている若者たちに贈りたい」と語り、香港の行政長官選挙の民主化を求め、大通り占拠を続ける学生らにエールを送った。(「村上春樹さん、香港デモの学生らにエール」読売新聞)
  • 壁はあなたや私かもしれない。
  • 訳とかダニエル・ジョンストンガスター・デル・ソルなど
  • 芸術という領域は、簒奪によって集められた素材を料理し、組み直して構築された、生産体制=権力と文化の疎外を正統化する物語である。世間に流布している、芸術史、美術史、文学史などといったストーリーは、まさに盗品を寄せ集めたものを時系列に沿ってつぎはぎして組み立て直して練り上げられた窃盗犯による絵巻物であり、それ自体われわれの生を疎外する壮大なスペクタクルなのである。(「芸術は同化言説によって作られた文化領域である。」泥沼通信)
  • われわれの課題は芸術というスペクタクルから、芸術という同化言説のストーリーが作り出す文化の疎外から脱すること、すなわち芸術を終わらせることである。(「芸術は同化言説によって作られた文化領域である。」泥沼通信)
  • 「格下げ(供犠)」の技術は、生産体制を正統化させ、卓越し、マウントを取る文化である「芸術」につきものの、格上げの技術──名人肌、技巧的洗練、熟練、規範化、巨大化、永続化──とは全く異質なものである。例えばパロディは、正統的で厳粛な価値あるもの権威と、価値の低いと思われているものを隣接・混合(モンタージュ)させることで、権威を格下げする(象徴的に生贄にする)技術である。こうしたパロディという格下げの技は祝祭につきものであった。(「格下げ言説の登場」泥沼通信)
  • 記号-コード-解読decode/記号機能-コード作成-解釈interpret
  • 太陽花学生運動立法院を占拠した学生運動の擬似組織化は時代革命におけるリーダーのない運動と対照的
  • 批評を書くとき、批評家は一般人の立場に立つ。映画を観る、コンサートに行く、演劇を鑑賞する、レコードを聴く──どんなときでもそうだ。批評は芸術という営みの最も根本的な単位、すなわち個々の作品(あるいは複数の作品の展示)に対する個人の出合いと、その出合いがもつ経済的なかかわりに根ざしている。(「批評」という消えゆく伝統文化を擁護する, WIRED)
  • Eleştirinin olmadığı yerde düşünce yerinde sayar; gelişemez, yenilikleri doğuramaz, hayatla bağ giderek zayıflar, mevcut bakış işlemez hale gelir. Bu yüzden, demokrasilerin kalbi eleştiride atar. Eleştiri, farklı fikirlerin birbiriyle çatıştığı, çatışmadan doğan sentezin daha adil yasalar, iyi politikalar ürettiği yaşanabilir bir toplum oluşturur. Bu nedenle eleştiri barışın, adaletin, kurumların yani yaşamın sigortasıdır.(Eleştirisiz toplum, nefessiz demokrasi, bianet)
  • 「批評のない社会、息をしていない民主主義」か
  • Sokrates "sorgulanmamış hayat yaşamaya değmez."
  • 言語の翻訳可能性 translatability が言語を芸術の核心としている。
  • 日本語で単数と複数の区別がなされないということも、(他から独立した)〈個体〉という概念を際立たせないという顕著な傾向と結びつけて考えることのできる現象である。(池上嘉彦詩学と文化記号論講談社学術文庫
  • 言語の「受信者」は百パーセント「解読者」であるのではなく、「解釈者」としての役割も必要に応じて行うということである。「受信者」はただ受身的な立場にいるというのではなく、主体的な「解釈」を通して「コード」に対して創造的な役割を果たすことができる。これは「詩的テクスト」に対する場合に典型的に起こる。(池上嘉彦詩学と文化記号論講談社学術文庫) 
  • テクストを生成すると同時に自らも生成さたテクストによって変えられるコード――つまり「体系」と「過程」の相互作用的な弁証法的発展――そして、それを単なる「発信者兼受信者」の役割を越えた「主体」の働きとして捉えようとする理論である。(池上嘉彦詩学と文化記号論講談社学術文庫) 
  • つまりニーチェは格下げこそが、文化に活力=聖性を与えるものだという認識を徐々に深め、一度は手のひらを返したように消えてしまったアナーキーニーチェがまた頭をもたげ始めたのだろう。(「格下げ言説の登場」泥沼通信)

市民的不服従のために必要な装備

市民的不服従(デモ活動・バリケード封鎖・一揆)に必要な装備を想像で列挙する。

拡声器

これで主張を伝えよう

手拭い

日本人の嗜み

ゴーグル

眼鏡の上から掛けられると便利

防毒マスク

いざというときにあると便利

ヘルメット

頭部を守ろう

軍手

手や指を守ろう

安全靴

指先を守ろう

 

耳栓

眠りたいときも鼓膜を守りたいときも使える

ベンジン

冬など寒いときにハクキンカイロで暖をとるのに使う

懐中電灯

夜など暗いときに便利

手動抽液ポンプ

ガス欠した車両へガソリンを入れるときなどに便利

 

カラースプレー

ダンボールなどに主張を書いて掲示しよう

白色ワセリン

花粉症やアカギレや雨の冷え対策に

マット

身を横たえるときに便利

瓶コーラ

終わったらみんなで飲もう

BrigefyBluetoothで通信するアプリ

 

所以255

所以254

  • 令和7年度『収穫祭』第1位作品「グーテンベルクの肺活量
  • 天竺老人の浮世絵サイト
  • MUNA-POCKET COFFEEHOUSE
  • ムナポケ。静岡県浜松市で演劇公演等を中心に活動しているクリエイティブチームです。(MUNA-POCKET COFFEEHOUSE について
  • CREEVO
  • Suno.ai
  • 個人でなく、集団のために。/それはイエ制度から来る私たち日本の集団に属する存在が持つ、ひとつの価値観なのである。(三宅香帆「「仲間の伝統を継ぐ海賊」ことルフィ」)
  • 個人と集団の二項対立を嬉々として書いてしまうところが三宅香帆の浅さなのかもしれない。
  • 独立書店ネットワーク
  • 同団体は誠光社の堀部篤史氏、本屋Titleの辻山良雄氏、ON READINGの黒田義隆氏と黒田杏子氏、メリーゴーランド京都の鈴木潤氏、本屋B&Bの内沼晋太郎氏が事務局を務め、葉々社、本屋ルヌガンガなど全国の独立系書店約50店舗が加盟している。(有志団体「独立書店ネットワーク」、ウェブサイトを開設新文化オンライン)
  • Nazım Hikmet ve Kemalizm、ナーズム・ヒクメットとケマル主義
  • のぶすま書院一周年展袋井市役所二階市民ギャラリー2026年1月11日(日)~20日(火)
  • 書道展ではなさそう
  • 従来の教育で一般的な、教える側から学ぶ側への一方通行的な知識伝達型と違って、ワークショップでは、双方向的な「参加型」の学びを大切にする。「先生」の代わりに、「ファシリテーター(進行役、引き出し役)」が、参加者の興味や意欲を引き出しながら場を展開していく。参加者も従来のただ座って話を聞いたりノートをとる受け身的な態度ではなく、自ら積極的に参加する必要がある。なぜなら、先生から教えてもらう代わりに、自らの体験から学ぶ場だから、主体的に関わらないと始まらないのだ。(中野民夫『ワークショップ』岩波書店
  • 大きな問題に対して、「自分一人が言ったって、どーせ何も変わらないよ」という諦めの中にいて黙っていては、個人にも社会全体にもまともなフィードバックがかからず、誰もが望まない社会を皆で作ってしまうことになる。私たち一人ひとりが、自分の発言や行動が状況を変えることができるのだ、という体験をもっともっと重ねることで、自分の言動に自信と責任を持てるようになるのではないか。(中野民夫『ワークショップ』岩波書店
  • 平田オリザも演劇と市民のありかたについて似たようなことを言っていたような?
  • 英語は〈動作主+動作〉(actor-action)というパターンを中心的な構文として持つ代表的な言語である。(池上嘉彦詩学と文化記号論講談社学術文庫
  • 英語の基本的な構造が〈動作主+動作〉であるとすれば、それに対する日本語の基本的な構造は何であろうか。それはおそらく、国語学の方の術語で言う〈有情〉ー〈非情〉という対立になるのではないかと思われる。(池上嘉彦詩学と文化記号論講談社学術文庫
  • これは「人がいる」と「物がある」にみられるように、対象が何かを感じ経験しうするもの(〈有情〉)であるか、そうでないか(〈非情〉)という区別に基づく言語用法上の対立である。(池上嘉彦詩学と文化記号論講談社学術文庫
  • 〈動作主〉であることは、〈有情〉であることを前提とするが、〈有情〉であることは〈動作主〉であることを意味しない。(池上嘉彦詩学と文化記号論講談社学術文庫
  • 有情非情、仏教用語。有情はsattva 衆生とも。
  • 「非情の受け身」はしばしば論題とされ、日本語固有ではない近代以降の日本語の特徴として挙げられる。
  • 唐代の玄奘が訳した以降のものを新訳と呼び、それ以前のものを旧訳と区分する。(「くやく・しんやく/旧訳・新訳」浄土宗大辞典)

所以253

  •  路上ライブと途上ライブ、路上生活者と途上生活者
  • 世界文学≒翻訳文学
  • Aujourd’hui M’ma est encore vivante. (Kamel Daoud, "Meursault contre-enquête")
  • jeune afrique
  • パリ郊外のHLM. 低家賃住宅 Habitation à loyer modéréとビレッジハウス・遠州浜団地・彩輝
  • 詩学=言語が芸術の核心であるという根拠としての文化記号論 semiotics of culture
  • 京都を歩くとは、どういうことなのだろうか。/それは歴史を破砕することなのである。(小倉紀蔵『京都思想逍遥』ちくま新書
  • 〈第三のいのち〉は、わたしと他者との〈あいだ〉、わたしとものとの〈あいだ〉に立ち現れる。(小倉紀蔵『京都思想逍遥』ちくま新書
  • 立ち現れるか立ち現れないかは、わからない。〈第三のいのち〉は偶発的で、きまぐれだから。しかし、自分の感性を全開にしていると、もしかするとここに、〈いのち〉がぽっと立ち現れるかもしれないという予感がする。それが、「をかし」なのである。(小倉紀蔵『京都思想逍遥』ちくま新書
  • 個は、あらかじめあるのではなく、「間柄」のなかから複数性として現れてくるのである、というのが和辻の考えだ。(小倉紀蔵『京都思想逍遥』ちくま新書
  • これに似た考えをわたしは、〈多重主体性〉という言葉で提示している。ひとは、一個の主体性を持っているのではない。ひとを構成しているのは、無数の他者の主体性であって、個というのはその多数性のせめぎあいのなかから、立ち現れるものなのである。(小倉紀蔵『京都思想逍遥』ちくま新書
  • 年の内に春はきにけりひととせをこぞとやいはんことしとやいはん/在原元方
  • →「春をめぐる〈第三のいのち〉の感性を、端的にあらわす歌」(小倉紀蔵『京都思想逍遥』ちくま新書
  • 去年だとか今年だとかという暦上の区別は、公的な社会秩序の形成・維持のためにもっとも重要な基準のひとつであるが、歌にとってはそれはさして重要ではない、「春が来た」という体感こそが重要なのだ、という宣言なのである。歌はまことに、現実の社会秩序(ここでは暦)を破壊する力まで持つ。(小倉紀蔵『京都思想逍遥』ちくま新書
  • をかしとおぼしなす(源氏物語「夕顔」)
  • 「をかし」は、「〈第三のいのち〉が立ち現れる予感がする」という意味である。(小倉紀蔵『京都思想逍遥』ちくま新書
  • つまり、いまの京都文化というのは、天皇や貴族を排除して、かつての下層民たちが自分たちの世界観で塗り固めようとしてきたプロジェクトが、ほぼ完全に成功した結果である、と。(小倉紀蔵『京都思想逍遥』ちくま新書
  • 人の心に思ひも寄らぬ感を催す手立、これ花なり(「風姿花伝」)
  • →偶発的な〈第三のいのち〉

所以252

  • スピノザ主義者の哲学探究
  • 日本軽佻派・大岡淳
  • 双義仄用・複義偏用、愛憎は憎、得失は失、利害は害、緩急は急、成敗は敗、同異は異、禍福は福、老幼は老、車馬は車、
  • 古人之辞、寛緩不迫故也
  • 腰蓑の逆立つ遠州鬼踊/対馬康子(『百人』ふらんす堂
  • 虫の音の結界褌の男たち/対馬康子(『百人』ふらんす堂
  • 磐田市の見付天神裸祭についての俳句
  • 互文、「動天地、感鬼神」=「感動天地鬼神」
  • このようにして漢文にはそれ独自の文章の作り方があり、省略のように見えても実はそれだけで充足している場合もあるのである。(西田太一郎『漢文の語法』角川文庫)
  • Fluctuat nec mergitur
  • 五月祭の汗の青年 病むわれは火のごとき孤独もちてへだたる/塚本邦雄
  • でも、短歌はほんとうは上書きしていくものだと思うんですよね。(我妻俊樹・平岡直子『起きられない朝のための短歌入門』書肆侃侃房)
  • Spinoza, Ethica 1,2,3,4,5ラテン語
  • はるばると浜松風にもまれきて涙にしつむざゝんざの声/八百屋半兵衛(『万載狂歌集』)
  • 位格、ヒュポスタシス(υπόστασις)
  • YENİÇAĞ, 新キプロスYeni Kıbrıs Partisiの新聞。
  • Güney Kıbrıs Rum Yönetimi
  • イスラーム世界の任俠アイヤール عیاران
  • 男女共同参画社会とは作家もクリエイターも天才もいない群衆の社会である。あるいはみんなが作家であり、みんながクリエイターであり、みんなが天才の社会である。
  • 自分たちだけが作家・クリエイター・天才と名乗りたいなら、まずは男女共同参画社会を否定しなければならない。