2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧
娘の右手が腫れたままなので三和町のすずの木皮膚科へ。虫刺されが腫れただけと判明した夕、品川鈴子『六香』角川書店を読む。〈着ぶくれて男ばかりの切手市/品川鈴子〉郵趣に着ぶくれが妙、〈単線の汽車通学に芋嵐/品川鈴子〉田舎生活のどこまでもまとわ…
海老塚のみずきんへ寄り、めだかミックス千円を買った日、髙勢祥子『昨日触れたる』文學の森を読む。〈摑まれて自由な腕花の冷/髙勢祥子〉の恋する躍動、〈蜂蜜の落つる速さや春の雲/髙勢祥子〉天と地における流動体の対比、一方は落ち、一方は浮かび。〈…
非番。郵便局と図書館の用を済ませてクリエート浜松に寄ったら浜松文芸館で俳人・髙柳克弘の世界展「ことごとく未踏」をやっていたので寄る。推敲の痕跡を帳面にちゃんと残しているところに浜松的生真面目さを見る。会場中央に設けられた机のひきだしに、キ…
武田伸一『出羽諸人』角川書店を読む。労組機関紙俳句欄にて氏から〈春の雪明るい焦げのオムライス/以太〉で最優秀をいただいたことがある。〈芋幹と蜂のなきがら出羽の国/武田伸一〉は朽ち干乾びたものの美しさ、〈蛇は衣脱ぎ自転車の大男/武田伸一〉は…
浜松城公園では翌日開催のローカルコーヒーフェスの準備をしていた。金山桜子『水辺のスケッチ』ふらんす堂を読む。〈輝ける蛇口に春の雲長く/金山桜子〉は天と地を同時に描きながら敢えて映すとは言わない。〈魚を追ふ魚ゐて蟬の声しきり/金山桜子〉は蟬…
昼前に娘を後部座席に乗せて流通元町図書館へ赴く。絵本児童書のコーナーには子守りの父親が他に二組いた。高岡修『剥製師』深夜叢書社を読む。〈月光が轢き殺されている峠/高岡修〉のように換喩のようでもある超喩が特徴。〈顔を脱ぎやさしい闇となってい…
毎日新聞二〇一九年十一月十八日朝刊の「詩歌の森へ」欄、酒井佐忠による「一粒の麦の行方」をやっと読んだ。麦八百号記念全国大会についての記事だ。あの日を思い出す。対馬会長の言葉が引用されている。 若い日に知り、内面の具象、人間の内と外という独自…
午前に防災学習センターへ行った日、『第五十六回現代俳句全国大会入選作品集』が届く。現代俳句大会賞〈湯冷めするように昭和が遠くなる/尾崎竹詩〉〈梅干して昭和九十四年かな/樋口昇る〉湯冷めと梅干すが効いている。朝日新聞社賞はやはりと言うか〈海…