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以太以外

病名は人間性や夕野分 以太

髙勢祥子『昨日触れたる』文學の森

海老塚のみずきんへ寄り、めだかミックス千円を買った日、髙勢祥子『昨日触れたる』文學の森を読む。〈摑まれて自由な腕花の冷/髙勢祥子〉の恋する躍動、〈蜂蜜の落つる速さや春の雲/髙勢祥子〉天と地における流動体の対比、一方は落ち、一方は浮かび。〈薔薇撮ると突き出る臀の豊かなる/髙勢祥子〉横浜の山手であるならば撮影者はロリータファッションに身を包んでいるかもしれない。〈白長須鯨忽ち少女老ゆ/髙勢祥子〉その八音を発音する、潜航にも似たあいだに、老いる。