以太以外

辷り台に脚を忘れた虫の闇/以太 ※リンク・引用自由

島楓果『すべてのものは優しさをもつ』ナナロク社

夏祭の日、『すべてのものは優しさをもつ』を読む。〈トースター開けたら昨日のトーストが入ったままでゆっくり閉じる/島楓果〉他人事とは思えない。〈郵便の入れられる音が二回して郵便受けを見に行くと空/島楓果〉これを解説すると、一回投函したけれど次の家に着いたときに順立したときにあったはずの郵便がないので「しまった、誤配だ」と前の家に戻って受箱に手を突っ込んだら指先で誤配した郵便を取れたから取り戻したんですね。一件落着というわけです。〈夕方のニュースで親子が食べているお子様ランチの旗はブラジル/島楓果〉浜松市だと土地柄だからかお子様ランチにはブラジル国旗がよく刺さっている。〈湯加減が良くて見上げた天井に貼り付いている金の長髪/島楓果〉上昇気流で天井まで舞い上がった?〈自分から出た聞いたことない音に目を見開いて再び閉じる/島楓果〉と〈舌打ちをしていないのに舌打ちに似た音が出て苛立ってくる/島楓果〉舌打ちに似た音は舌打ち音ではないのだから聞いたことない音の可能性はある。〈返事をされなかった瞬間から話しかけた言葉はひとりごとになる/島楓果〉「それって独り言?」「そう、独り言」

コードレス掃除機ほしいけどたまにコードが暴れているのは見たい 島楓果