以太以外

蒼褪めた巨漢は笑う水澄んで 以太

中日歌壇中日俳壇2021年2月21日

第67回不器男忌俳句大会で谷さやん選と平岡千代子選で〈吹けば児の周りへ集ふしゃぼん玉/以太〉が入選していた。島田修三選第三席〈道三の裔に嫁ぎし祖母の姉穏やかなりき砺波に眠る/佐賀峰子〉評のように道三、砺波も気になるが投稿者の土岐市も想像を誘う。〈あくびして古典文法覚えつつバスから見てた朝の人たち/井戸結菜〉動詞活用のような足取りの人たちだろう。小島ゆかり選第一席〈一週に一首つづけし投稿は我をとうとう百歳にせり/内藤善男〉百歳おめでとうございます。第二席〈正解はわからぬままに躾けたる娘は春に母親となる/森田ちえ子〉たぶんもう正解、島田修三選にも〈十二次となればお昼の用意して在宅勤務の夫と向き合う/森田ちえ子〉が載っている。栗田やすし選第一席〈予備校の昼より灯すぼたん雪/久田茂樹〉螢雪という言葉を連想させる。長谷川久々子選〈エプロンの結び目緩み春兆す/沓名美津江〉だらしなさが穏やかさへ変換される陽気。