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以太以外

病名は人間性や夕野分 以太

ステーロ通貨

 1907年、エスペランティストのルネ・ド・ソシュールRené de Saussureが国際補助通貨単位スペーソspesoを提案した。そして1 spesmilo=10 spescentoj=100 spesdekoj=1000 spesojのような補助単位を使い、金の値段を基準にしてその価値を換算した。1spesmiloは1ルーブル、0.5米ドルなどに換算できたという。しかしあまり普及しなかった。
 そして戦後になると新しい国際補助通貨単位ステーロsteloが提案された。1942年にUniversala Ligoが提案したそれは金の値段を基準にはせずに、パン1㎏を買える値段を1ステーロとした。日本の1両みたいなものだ。1960年6月28日にはじめて金属製の硬貨がネーデルランド国家造幣局で鋳造された。そのときには1ステーロ青銅貨(3.4g)、5ステーロ黄銅貨(5g)、10ステーロ・ニッケル貨(9g)の3種類が鋳造されたという。ちなみにその当時で1ステーロ通貨は0.25ギルダーに換算できた。1965年には調子に乗ったのか、25ステーロ・ニッケル貨(19g)と純度90%の25ステーロ銀貨(25g)がスイス国のHoly Freres造幣局で鋳造された。結局、320,000ステーロ強のステーロ硬貨が流通したという。1990年にUniversala Ligoが閉鎖されると貨幣の管理などは全て世界エスペラント協会が引き継いだ。そのため今でも世界エスペラント協会でステーロ硬貨を使用して本を買うことができるらしい。