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以太以外

国は夜ずっと流れているプール 以太

所以170

  • 焼失した声帯 又は すべての故郷を異郷と思うもののために(村岡三郎、Oxygen Shiga)
  • 谷川雁、反パルタイパルタイ
  • 石牟礼の筆致では、水俣の民衆を、患者を被害者と単純化して捉えてしまいかねない。この民衆には、負い目がないかのように書く。そのことを谷川雁は批判しているのだ。どんな人間であれ、純粋な被害者などは存在しないだろう。(森元斎『国道3号線』共和国)
  • ことに水俣だけでなく、日本社会を取り巻く問題をテーマとして扱うのならば、民衆や患者による加害責任を問うこともまた重要だ。(森元斎『国道3号線』共和国)
  • 谷川は、近代的な主体を基盤にした社会の生成を説くよりもむしろ、アジアの日本の、そして九州の人々の「村」を基盤にした自立性を掘り起こしていき、それを徹底することで社会の生成を見ていく、あるいは革命の担い手を醸成していくことの方に希望を見出していると思われる。(森元斎『国道3号線』共和国)
  • 自民党は農村であり、他の党は政党である。だから自民党が与党になっている。
  • 大正行動隊を名乗るか否かは登録制ではなく、個人の自由に委ねられていた。名乗るからには全力でそれを個人個人が自覚して行動を行なうこと。しかも面白いことを。(森元斎『国道3号線』共和国)
  • 語言共事、『意象萎縮』『鼓聲若響』『三生萬物』
  • 椒盐豆豉
  • 小球飞鱼
  • atago feels(あたごフィールズ)、旧下阿多古中学校跡
  • 土着主義と西洋趣味。農民文化への指導者的位置と山人文化への郷愁。方言使用とエスペランティズム。これら宮沢賢治を構成しているさまざまなものたちは、彼が〈文化と文化のはざま〉にあって、逆に〈文化と文化の衝突の調停〉にみずからの文化的貢献の場を見出そうとしていたことをあらわしている。(西成彦クレオール」『宮沢賢治ハンドブック』新書館
  • 賢治が銀河系をぜんたいとして一個の物理化学的なシステム(内部ではげしい反応や運動がある)とかんがえていたことは特筆されてよい。しかも彼は、それを「密教風の誘惑」とよんで、エロスさえも感じたらしいのである!(斎藤文一「銀河・銀河系」『宮沢賢治ハンドブック』新書館
  • 聖別化される作家はその象徴資本の蓄積によって聖別化されているのであって、全てその技量に拠るものではない。
  • 賢治のもつ過敏さと攻撃的な過剰性とは、人をも自分をも傷つけなければやまないような性質のものだ。(吉田美和子『宮沢賢治 天上のジョバンニ・地上のゴーシュ』小沢書店)
  • ローカルな地方語と標準化された共通語との問題ではない。その人の生い育ってきた母語とは、都会であれ田舎であれ家族や地域社会いわば世界全体の中で、彼がどのように外界にむかって位置しあうのかの《関係性》の文体である。自明のそこからずりおちることで、人は内語としての自意識の文体を紡ぎ出す。(吉田美和子『宮沢賢治 天上のジョバンニ・地上のゴーシュ』小沢書店)
  • 伝わらなくてもかえってそのことが作品としての自立性を保証するという自信が彼にはあるのだ。(吉田美和子『宮沢賢治 天上のジョバンニ・地上のゴーシュ』小沢書店)
  • すなわち、昼の世界、現実の世界である農学校教師の仕事と、闇の世界、幻想の世界であるあの《銀河》――書くとこの仕事とを、同時に二重に感受してゆくことである。(吉田美和子『宮沢賢治 天上のジョバンニ・地上のゴーシュ』小沢書店)
  • 科学者賢治の中で、銀河のシステム、天体の運航はなお、菩薩の意志と合致するものでなければならなかった。(吉田美和子『宮沢賢治 天上のジョバンニ・地上のゴーシュ』小沢書店)
  • 昭和八年七月十八日、『アザリア』同人だった河本義行(河本緑石)の水死
  • 鹿踊りのはじまり」は、今日も東北に伝わっている「鹿踊り」の起源を、剽窃の文化として説明している。(西成彦『森のゲリラ宮沢賢治岩波書店
  • 宮沢賢治の文学もまた、これまでこうした近代文学の郷土主義的傾向とコスモポリタニズムほ綜合として論じられることがほとんどだったのである。(西成彦『森のゲリラ宮沢賢治岩波書店
  • コスモポリタンというよりも、むしろコスミックと形容した方がふさわしい宮沢賢治西成彦『森のゲリラ宮沢賢治岩波書店
  • ↑東北コンプレックスを露骨にあらわした極端なコスモポリタニズム
  • どこの地でもクレオール文学は可能
  • 宮沢賢治とは、日本語を用いたクレオール文学の先駆者というよりは、むしろ日本語を用いた文学作品の中で、クレオール文学の正常な発育が阻害されずに済んだ稀なケースなのであった。(西成彦『森のゲリラ宮沢賢治岩波書店
  • 国語教育から漏れてしまった山猫の召喚状(「どんぐりと山猫」)
  • 異類同士をむすびつける国語が人間を食肉にする。(「注文の多い料理店」)
  • 音楽教育と「セロ弾きのゴーシュ
  • 植民地主義そのものは異類同士の友愛の形式として構想された原理であったにもかかわらず、その不完全さゆえに、いまのところ弊害ばかりが目立つ世界文化の一形式である。(西成彦『森のゲリラ宮沢賢治岩波書店
  • 宮沢賢治において、北は選ばれた方位である。南からやってくる到来者に対して、北は不可逆的な変質をもたらす異界特有の作用を及ぼす。(西成彦『森のゲリラ宮沢賢治岩波書店
  • 鉄道の先にあるのは死か? 銀河鉄道アウシュビッツ収容所へ向かう鉄道とシベリア鉄道
  • 宮沢賢治は、日本語をまるでそれがクレオール言語であるかのように文学に用い、クレオール化の途上にある言語の弾力性をいっそう高める方向に、日本語を酷使し、屈折させる。(西成彦『森のゲリラ宮沢賢治岩波書店
  • 米→オリザ
  • かぎりなくクレオール化された日本語
  • 宮沢賢治コスモポリタンではなく宇宙人。