2020-10-18 ジェンダーフリー短歌 短歌 読解 ・に丸つけてみる男でも女でもなく私はわたし/川津寧々*1 迷わず女に○をする無意識に傷つけたこともある手だろう/渡つぐみ*2 二首とも履歴書などにある「男・女」の選択欄についての短歌、「・」はナカグロとルビ。川津は二項対立に反抗し、渡は二項対立に流されつつ自問自答する。性別の短歌については他に 性別がない夢を見る性別がないのはわたしではなくて夢 山口在果*3 もある。いずれもかつて「女性的」とされた名前で短歌活動をしている大学生が作ったことが面白い。 *1:第十四回全日本学生・ジュニア短歌大会〈高校生・大学専門学生の部〉毎日新聞社賞受賞作。國學院大學北海道短期大学部二年 *2:『関大短歌第四号』 *3:『北大短歌 第八号』