浜松市民文芸賞受賞者で競うBUNBUNはままつエッセイの部で入選し「浜松百撰」十二月号に「がんばる坂の家」が掲載された日、『O脚の膝』を読む。〈日本語にうえていますと手紙来て/日本語いがいの空は広そう/今橋愛〉「うえています」に羨望を感じている「広そう」。〈たばこ、ひるね、おふろ、カステラ、闇、じっとしていられない、たばこ、たばこ/今橋愛〉欲求が強いとは不満がつよいこと。〈おめんとか/具体的には日焼け止め/へやをでることはなにかつけること/今橋愛〉社会派な側面ものぞかせる一首。〈Tシャツのすそのところをつかんでた/いつのまにかうまくいかない/今橋愛〉「いつのまにか」は年単位で経過している。〈つかいおえるまでこのへやにいるかしら/三十枚入りすみれこっとん/今橋愛〉引っ越しの予感を生理用品で数える。〈映画ならななめうしろからとるシーン/おとこ、カーテン、西日、おんな/今橋愛〉カメラワークは感情の位置。
「水菜買いにきた」
三時間高速をとばしてこのへやに
みずな
かいに。 今橋愛
