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海は漁師にとっては、農民のもっている土地の観念に近かった。海は生活の場所であって、稲穂や麦のかわりに、白い不定形の穂波が、青ひといろの感じやすい柔土のうえに、たえずそよいでいる畠であった。(三島由紀夫『潮騒』新潮文庫)
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少女の目には矜りがうかんだ。自分の写真が新治を守ったとかんがえたのである。しかしそのとき若者は眉を聳やかした。彼はあの冒険を切り抜けたのが自分の力であることを知っていた。(三島由紀夫『潮騒』新潮文庫)
- 銀髪は自前の帽子秋風にすこしかなしく光らせてゆく 杉﨑恒夫
- 実損のあるセクハラ被害を笑ってはならないのは当然だ。
- しかし実損のないセクハラ「被害」を批判することすら許さないのは全体主義的だ。
- 虚構に基づいた活動は虚構性を暴かれたくないゆえに、活動へ議論の焦点を当てたがりその基盤についての議論を嫌う。
- フェミニストが怖いから黙っていようという態度がフェミニズムのアップデートを妨げている。
- 10月30日朝に投函した朝日歌壇が11月27日掲載、10月24日にWEB投稿した毎日歌壇が11月28日掲載となる。
- 浜松の人びとのポスター展2を聴いた。天狗ちゃんの坂田さんがポスターになっていた。
- 句会で目立ってしまうあまり佳くない句と句集を読むと記憶に残る佳い句。
- W杯やオリンピック、国を挙げて応援することは疑いを持っていいけれど何年も練習にうちこんできた人を応援できる率直さを人として失ってはならない。
- 〈秋浅し紫煙たなびく勝手口/原清彦〉毎日俳壇小川軽舟選2022.11.28、小休憩、いまは室内で堂々と服めない。
- 〈四十円上がりし時給良夜かな/小林俊之〉毎日俳壇小川軽舟選2022.11.28、物価高騰にはまにあわないけど昇給は嬉しいもの。
- 〈日当たりの良きネジ工場小鳥来る/須田菊枝〉毎日俳壇小川軽舟選2022.11.28、日当たりも良いし待遇や人間感も良いのだろう。ちょっとした会話もある。
- 〈通勤のラッシュの中に秋の声/今泉準一〉毎日俳壇井上康明選2022.11.28、秋は人混みに紛れ込んでいる。
- 〈自らの匂ひに疲れ室の花/手拝鷹翔〉毎日俳壇片山由美子選2022.11.28、自らの存在感に疲れている。
- 〈雑兵は非正規の兵 雑兵の多くなりたる今の日本/喜島成幸〉毎日歌壇選2022.11.28、問題は雑兵の多さより雑兵では満足に食べていけないこと。
- 〈こめかみの側を誰かの指が過ぎエレベーターの<12>を射抜く/平安まだら〉毎日歌壇加藤治郎選2022.11.28、エレベーター内の一瞬を描く。しかし作中主体の立ち位置が気になる。
- 〈公園のチョークの線は死を示すかのようだった 蜥蜴を放つ/北城椿貴〉毎日歌壇加藤治郎選2022.11.28、暗示の道具立てが強い。
- 雨のマイナンバー交付申請書地獄だった。部長から夕方は嵐なので全部抜いて明日回しと指示されたけど池の水じゃないし天気予報を信じてかたくなに指示を拒み1列をのぞいてすべて入れた。予測がびちぃんとはまった爽快感。
- それにしても何度マイナンバー交付申請書を出したら政府は気が済むんだろ。