以太以外

蒼褪めた巨漢は笑う水澄んで 以太

小林理央『20÷3』角川文庫

五歳から十五歳までの歌とのこと。〈道ばたのポストの口は今までに何回手紙を迎え入れたの/小林理央〉「おまえは今まで食べたパンの数を覚えているのか」とポストに言われそう。〈人間が生まれて初めて見る空とさいごに見る空おんなじ青かな/小林理央〉そのうち「青」ではないと知る。なぜなら〈雪の色何色かって聞かれたら白と答えない人になりたい/小林理央〉だから。〈夕立に濡れてみたいというよりは私が夕立になって降りたい/小林理央〉大人になった。