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以太以外

病名は人間性や夕野分 以太

曾根毅『花修』深夜叢書社

参謀の作戦力と組織力山崎豊子の構成力、『不毛地帯』を読み終えた日、曾根毅『花修』深夜叢書社を読む。〈初夏の海に身体を還しけり/曾根毅〉「還し」の実感、〈爆心地アイスクリーム点点と/曾根毅〉爆心地は観光地、〈身籠れる光のなかを桜餅/曾根毅〉餅明かり、〈曇天や遠泳の首一列に/曾根毅〉一列が軍隊めいて死者めいて、〈欲望の塊として沈丁花/曾根毅〉という固体めく薫り。

燃え残るプルトニウムと傘の骨 曾根毅