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スピノザはつまり、哲学体系がどのようにして発生するのかに最大の関心を抱いている。(國分功一郎『スピノザ』岩波新書)
- 俳句は言語の欠陥を活かす。
- 俳句は、アラビア語やヘブライ語のように、名詞で修飾した方が良い。形容詞で修飾するよりも。
- 郵便配達員、とくにバイク、の交通マナーや危険運転を郵便局へ主張するとき、主張者が自らの正当性と肥大化した正義感のため事実を誇張して郵便局へ伝えると誰がそのバイクを運転していたのか特定できない。
- デカルトの渦動説v.s.ニュートンの万有引力説は、アインシュタインの相対性理論によって渦動説にやや軍配があがるらしい。
- 真空vacuumを否定し必然性を肯定するスピノザ、もので満たされた世界。
- ナポリの漁師にして革命家マサニエッロに扮したスピノザの自画像があったという。ところで、フェルメールの「天文学者」のモデルはスピノザか?
- 〈「夢といううつつがある」と梟の声する ほるへ るいす ぼるへす/佐藤弓生〉スペイン語の人名の響きと梟の声と。
- 〈きよらかな歌うたうとき月光はおもい鋏のにおいをまとう/佐藤弓生〉重い鉄のにおいが月光のにおい。
- non esse opus, ut sciam, quod sciam me scire.
- 長嶋水徳は夜の東京で漏れ聴こえる音だ。
- 何らかの趣味へ政治を持ち込むな、という文言は単にユーモアもエスプリもない発言をするなと言っているに過ぎない。政治になると途端に幼児レベルの発言しかできない人がそこにいるだけだ。
- NUN-vortoj 分野別時事日本語エスペラント用語集
- 〈遠回りに使う道とその道に住んでいる人が遠回りについて思っていること/野村日魚子〉目的ではなく手段とされる人たちの抱く思いについて。
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私は、写生というのは、目にしたすべての事象のなかから、ただ一点だけを残して、他はすべて消し去る作業であると考えている。(永田和宏『近代短歌』岩波新書)
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まさに定義は発生的であることによって、対象のあらゆる性質の導出を可能にする(國分功一郎『スピノザ』岩波新書)
- 発生的定義、円を「中心から周に向って引かれたその線〔の長さ〕が等しい或る図形」と定義するのではなく「片方の端が固定され、もう一端が動くようになっている任意の線によって画かれる図形」と定義する。
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物の思念、言い換えるなら定義は、それだけが、別のものどもと結びつけられてではなく、注視されるかぎり、物のすべての特性がそれから結論されうるようなものであることがもとめられる。(スピノザ、佐藤一郎訳『知性改善論』みすず書房)
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どうすれば人間は、悪魔を仮定しようなどという考えが心をかすめもしない生き方ができるようになるか、それを考えようではないか。これこそが『エチカ』で開陳されるスピノザ哲学である。(國分功一郎『スピノザ』岩波新書)
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もし悪魔がまったく神と対立していて、神からは何も得ていない物であるならば、それは、われわれがもうすでに前もって語った無とぴったり一致する。(スピノザ、佐藤一郎訳『神、人間とそのさいわいについての短論文』みすず書房)
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われわれは、ほかの人たちがするように、憎しみや妬みや憤りやそうした類の情念の原因をみつけるために、悪魔を立てることを必要としていないからである。(スピノザ、佐藤一郎訳『神、人間とそのさいわいについての短論文』みすず書房)