以太以外

蒼褪めた巨漢は笑う水澄んで 以太

梅雨明け微分方程式

『円錐』第八十六号が届く。第四回円錐新鋭作品賞受賞者最新作を読む。「天国があると思って話していた」より〈なつのまち鏡のなかになつのまち/来栖啓斗〉上五が漢字で下五が仮名に開いてなんて無様ではなく、両五とも仮名、素晴らしい。「みんな」より〈東京タワーみたいなタワー明易し/千野千佳〉黝さのなかに模造品じみた都市景観が見える。あとは〈友達の少なき人と肉桂水/佐藤日田路〉〈トラベルの語源拷問草いきれ/植田井草〉〈自らに吐く暴言や髪洗ふ/西川火尖〉〈ひらめきの形をしたる氷みづ/沙山〉〈夏安居めきてSECOMのきいた部屋/高村七子〉〈黒板に嫁にいけよと書きて夏/砂山恵子〉〈新しいシャンプーきしみ指に夏/牧野冴〉など。