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以太以外

病名は人間性や夕野分 以太

所以114

何語を学ぶかは問題ではなくどの言語をどれほど長く深く学べるかが大事だ、ということを十数語の失敗とともに学ぶのが語学。 戦後共産主義のイタリア語か詩のトルコ語が無難かも。 結論ありきの行動(団体や個人を叩くこととか)には魅せられない。結論はぼ…

山口昭男『礫』ふらんす堂

アゼルバイジャンとアルメニアの紛争が落着したかと思ったら今度はイスラエルとガザ。第三次世界大戦も危惧されるなか『礫』を読む。〈冬鵙のゐさうな山の容かな/山口昭男〉たぶん中国地方や四国地方の山ではなく中央高地の尖っている山だ。〈手袋のその人…

所以113

ジャニーズの次はジブリかハロプロか、エイベックスやサンリオかもね。驕れる者は久しからず。 軽みとは意味へのこだわらなさ。 モル的な組織、党派ではない群衆。 「備給 investissement = Besetzung」というのは、リビドーを特定の対象に注入することを意…

所以112

タブ朗 放送大学「記号論理学」 ブサヨやネトウヨなど、相手を反論しやすい類型へ落とし込んで個々の意見から目を背ける人は、個々の意見を汲み取り反論する対話ができず、類型化された語彙と思考パターンのなかで会話している。 ブレグジットにしても、トラ…

所以111

特別視されている何かがあれば現象として観察し、相対化のうえ解体するのがSFというジャンルの性分でもあり、愛もまたその対象である(伴名練「愛」『新しい世界を生きるための14のSF』早川書房) 浜松市と磐田市のプール・徒渉池(じゃぶじゃぶ池)リス…

所以110

私にとって演劇を創るという行為は、とりもなおさず、私に見えている世界を社会に向けて開示するということだ。(平田オリザ『演劇入門』講談社現代新書) 戯曲を書くにあたって、テーマを先に考えてはならない。(平田オリザ『演劇入門』講談社現代新書) …

所以109

だから、若者たちが、定職を持たなくとも、何とか、生計をたてていくことができたのは、時、まさに、高度経済成長期だったからに他ならない。(風間研『小劇場の風景』中公新書) 日本ではまだ、演出という概念が人びとの間に浸透していないから誤解している…

所以108

8月2日(水)河骨が咲いた。木蓮、木瓜の花、額の花、河骨、金木犀、山茶花あたりが好きな花だ。 俳句結社麦の会、収穫祭で第一位になった。俳句連作30句「人新世の空」 地方美術ボス the lcal art bossとは、のちに芸術社会学の用語に加わるだろうタームで…

所以107

武蔵野探勝のような遠州探勝を。風景の領土化のための俳句・短歌・詩の吟行を。 名古屋で流行った文化やカルチャーは2年遅れて浜松へ到達する、らしい。 観光客とはなにか。ここまで述べてきたとおり、それはまずは、帝国の体制と国民国家の体制のあいだを往…

所以106

輪郭のはっきりした絵はそれが何を表現しているのかを明確に伝えたい。 奄芸郡の林城(安芸郡芸濃町林)、長野工藤氏の一族林裕行や林重越の居城(林城屋敷城/古城盛衰記)だったか? 亀山城主関盛信やその家臣の鹿伏兎定信に林氏は林城を逐われる。 言語の…

千葉皓史『家族』ふらんす堂

淡々と日々。〈とんとんと事の運べる息白し/千葉皓史〉上手くいっているのはいいことだけれど、気忙しくなる。〈ま近くに駅あるらしき櫻かな/千葉皓史〉人の気配がある、街の動く気配がある。春は人が外に出て、動く。〈薔薇園のみじかき道を行きにけり/…

所以105

mastodonやthreadsなど新しいSNSができても旧来のフォロー・フォロワー関係からぬけだせない人はいる。もちろん、それをぬけられる感度のある人もいる。 感度は高低ではなく有無で表現したい。ひっかからなければ無いのだから。 外山恒一トークライブ・『対…

今井杏太郎「海の岬」『今井杏太郎全句集』角川書店

ときどき読みたくなる今井杏太郎。〈うすらひといふつかの間の水の色/今井杏太郎〉薄氷は、水というはるかな時間にとって一瞬にすぎない。〈眠るなら紅梅の散る海がいい/今井杏太郎〉水葬されるなら。〈南より北へながるる春の川/今井杏太郎〉日本海へ注…

所以104

現代社会の基盤は現代思想がつくり、現代詩歌が先導し、現代詩歌を参照した現代芸術があとから続く。 現代詩歌が先導するのは着想から完成までが最短だから、特に現代短詩は。ライフサイクルの短い生物のほうが進化が速いように、現代詩歌は頻度が高いため先…

所以103

何人かの禿頭がひっついて一個の月になった。(マヤコフスキー、小笠原豊樹訳『戦争と世界』土曜社) 近代短歌を読んだあとより和歌を読んだあとの方が作る現代短歌の質が上がる現象。 これは詩的発想にとって大事なのは読んだ文字列より読んで得た想像の方…

所以102

バーミヤン浜松白羽店はいつも人手不足。 6月24日(土)、プリゴジン氏ワグネル2万5000人の叛乱。ロシア連邦軍の一部がプリゴジン氏のクーデターへ寝返ったとも。 私の友人で、ニューヨークに住んでいるアメリカの詩人は、出版社のプロモーションなどで、よ…

所以101

言語創造と言語習得の段階で、ヒトは非論理的な推論を試みる。その試みをするときの昂揚を再現しようとする言語芸術が、詩だ。 詩は乳幼児の言語習得的興奮の再現である。 たけし文化センター 今日における社会のクリーン化は、人間の再動物化という面を持っ…

所以100

デリダはひじょうに複雑なものを書きますが、それはデリダ自身がまず他人のテクストをきわめて高解像度に読む人だからで、そもそも「読むって、これくらい読みますよね?」というデフォルトの基準がハンパなく高いのです。(千葉雅也『現代思想入門』講談社…

所以99

〈情勢論〉こそ、政治的思弁が永遠にぬけだすことのできない運命なのである。(高橋和巳『孤立無援の思想』岩波書店) 現在と現実の勢力関係から政治は逃れられない。 元来、民主主義政治というものは、本質的に情勢論を超えようとしない性質をもつ。(高橋…

西村麒麟『鶉』港の人

ひょろひょろと帰路。〈なつかざる秋の金魚となりにけり/西村麒麟〉懐く金魚とは? 夏飾るとも読める。〈いくつかは眠れぬ人の秋灯/西村麒麟〉首都高から見た高層マンションの灯。〈虫の闇伸びたり少し縮んだり/西村麒麟〉音の波として。〈上野には象を残…

所以98

二元論を超えるためには、人は言語に無理をさせて詩人にならなければならない。 ノンバイナリーという二元論。 言いたかったことを正確に言うために、ものを書いてどうなるというのか。(シオラン、出口裕弘訳『生誕の災厄』紀伊國屋書店) 私はいつも神以前…

所以97

あらゆる苦悩は精神の領域においては例外なくひとつの幸運である。精神の領域においてのみ。(シオラン、金井裕訳『悪しき造物主』法政大学出版局) 苦しんだことのない者との会話は、すべて例外なく下らぬおしゃべりに過ぎない。(シオラン、金井裕訳『悪し…

渡部有紀子『山羊の乳』北辰社

小世界という愉しみ。〈夏休みドールハウスに世界地図/渡部有紀子〉ドールハウスに小さな世界地図がある。それを見て人形たちの旅を思う夏休みのささいな楽しみ。似た趣きは〈夜店の灯にはかに玩具走りだす/渡部有紀子〉や〈箱庭の夕日へすこし吹く砂金/…

所以96

参加しました。→『さみしい夜の句会第Ⅱ集』満点の星。 マンガで被害を主張、はまず疑うのがネットリテラシー。 マンガは、被害者にしたい側をかわいらしくそして加害者にしたい側を醜くや黒ベタで描けばそれだけで読者に固定観念を与えられるから、マンガを…

所以95

Freeciv 米サザン・インディアナ大学(USI)による最近の分析では、肉を含まない食事は雑食性の食事よりも高いうつ病や不安レベルと関連していることが示されました。(心の病が「肉食を放棄させている」可能性が高い) 鶏が先か卵が先か、鬱が先かヴィーガ…

所以94

映画「花とアリス」は児ができてから、特に女児ができてから観ると違う味わいを得る。特に鎌倉での平泉成のシーン。 探求の共同体は、聞く共同体でなければなりません。(河野哲也『じぶんで考えじぶんで話せるこどもを育てる哲学レッスン』河出書房新社) …

所以93

直観(≠直感)と記憶の第二の様相。 何事も名乗った者勝ち、イベントを起こした者勝ち 浜松市から伊良湖まで、つまり中田島〜新居町〜白須賀〜伊良湖岬は、原付2種110ccで所要時間だいたい1時間45分。途中休憩は赤羽根にて10分で充分。 伊勢湾フェリーの臨時…

所以92

ZINEを職場の複合機で出力・コピー・製本するのはペルーク 勤務先のコピー機など社用の備品で活動用の同人誌や私用の冊子を出力・印刷することは抵抗戦術ペルークperruqueと呼べる。 ミシェル・ド・セルトー、周縁化された民衆の日常生活における抵抗戦術と…

所以91

誰かを便乗歌人と批判することが、進歩派歌人としての自分の証となった。(三枝昴之『昭和短歌の精神史』角川ソフィア文庫) 戦争を支える歌を作り、戦時に国を支えるのは当然と考えていた三人が、戦後は進歩派と戦争責任者に分かれる。表現の実質と無関係に…

龍禅寺の句碑

浜松市中区龍禅寺町に町名の由来となった龍禅寺がある。前太政大臣近衛前久が本能寺の変後に浜松の徳川家康を頼って来浜しこの龍禅寺に滞在したことで有名だ。 その龍禅寺に北門から入って右奥、すなわち境内の南西隅に句碑が2つ立っている。 〈窓打つや秋を…