以太以外

蒼褪めた巨漢は笑う水澄んで 以太

2020-02-09から1日間の記事一覧

「バリケード・一九六六年二月」『福島泰樹全歌集』河出書房新社

天竜川河口付近、太平洋を前に、強い北風で子が泣く。そんななか『福島泰樹全歌集』の「バリケード・一九六六年二月」部分を読む。〈一隊をみおろす 夜の構内に三〇〇〇の髪戦ぎてやまぬ/福島泰樹〉戦闘前夜の緊張、〈検挙されなかったことを不覚とし十指も…

岡田一実『記憶における沼とその他の在処』青磁社

卸本町でアリィの冬と夏「内と外のリフレクション」を観て、俳句と工芸の融合について考えた日、岡田一実『記憶における沼とその他の在処』青磁社を読む。〈闇鍋の闇を外せぬぬめりやう/岡田一実〉闇鍋の闇は趣向ではなく必要、だった。〈碁石ごと運ぶ碁盤…

「蝶日」『柿本多映俳句集成』深夜叢書社

俳句の解釈は夢日記と似ている。覚えていられる夢は文字情報にして二十文字に満たないだろう。夢景を文字に置き換えてそれに加えて夢日記とする、その工程は俳句の解釈と類似している。「蝶日」部分を読む。〈朽ち舟の繫がれてゐる桃畠/柿本多映〉熟れ桃の…